2014年11月28日金曜日

listen without prejudice(先入観なしに聴くこと)

昔、こういうタイトルのジョージ・マイケルのアルバムがあったが、その話ではありません。
(僕の音楽話は、あまり喜んで頂けないので。笑)
 
毎週金曜日朝6時、安中市倫理法人会のモーニングセミナーに通わせて頂いている。
入会するつもりはずっとなかったが、ある考えがあって入会させて頂いた。
 
その考えについては後ほど書くとして、まずはこんなことはあったという話。
 
先月、そのモーニングセミナーで、ハートマーケットの櫻井社長のお話を伺った。
タイトルは「リアリスタはファンタジスタ」。
 
一言で言えば、ご自身は徹底的に現実主義だという話。
奇跡は起こらない、努力は裏切らない、ありのままの数字を見る、などなど。
そんな現実的過ぎる話の中で、こんな問いがあった。
 
「なぜ人が私の話を聞いてくれるかわかりますか。」
 
さて、なぜでしょうか。櫻井社長は、このように言った。
(正確な言葉は忘れたので、間違っていたらすみません。)
 
「僕がビジネスで成功していて、お金を持っているからですよね。それが現実です。」
 
現実的過ぎて、何も言えない。その通りなのだ。
少なくとも僕は、話を聴く前から、
ビジネスで成功している櫻井社長から何かを学ぼうと考えていたと思う。
 
案外、人は(当然、僕も)耳で話を聴いていないのかもしれない。
 
で、listen without prejudice(先入観なしで聴くこと)について。
 
僕がモーニングセミナーで毎週、お話を聞かせて頂く理由は、
ずばり、心の中の「傲」を眺めるためだったりする
 
入会する前、ある時、自分が他人の話を聞く際に、
こんな思いが浮かび上がるのに気付いて愕然とした。
 
「そんなことわかっている。」とか。
「この人は口だけだから。」とか。
「この人の話を聴いてもな。」とか。
 
聞かせて頂くという謙虚さも、学ばせて頂こうという素直さもなく、
分かった気になっている自分気付いたのだ。
 
そんな時、たまたまお誘い頂いて、
自分の中にある誓いを立てて入会させて頂いた。
 
その誓いとは、何らかの理由がない限り皆勤し、
講話者の肩書など関係なく誰の話であろうと聞かせて頂くということだ。
 
今朝も話を伺いながら、自分の中の「傲」の存在を感じた。やれやれ。
でも、こいつは見えれば怖くないのかもしれない。
つまり、見えていないと怖い。
 
これは陽明学を学ばせて頂かなければ見えなかったかもしれない。

2014年11月27日木曜日

短期的な顧客利益、長期的な顧客利益

ビデオに撮ってあった「プロフェッショナル 仕事の流儀」の10月27日放送分を見た。
サブタイトルは「ぶれない志、革命の歯科医療」。
 
取り上げられた「プロフェッショナル」は、熊谷崇氏。
山形県酒田市の歯科医だ。
人口11万人の酒田市の約1割がこの歯科に通うとのことだ。

熊谷氏が注目されるのは、徹底した虫歯予防にある。

「診療所に通う子どもの8割が、20才になっても永久歯に虫歯が1本もできないなど、世界屈指の実績を上げている熊谷。その実績の裏にあるのは、地道な患者教育だ。」

「山形・酒田で今のスタイルでの歯科医療をはじめた35年前、熊谷のやり方は患者に全く受け入れられず、ときに患者に罵倒されることさえあった。だが熊谷は、どんなに苦境に立たされても考え方を曲げずに貫いたことで、次第に患者の信頼を勝ち得、今の実績を積み重ねてきた。『真の患者利益とは何か』。熊谷は今日もその問いを胸に、患者と向き合う。」

(以上、番組HPより。)

虫歯になったから通う歯科でなく、虫歯にならないように通う歯科というコンセプトは、当初なかなか理解されず、経営的なご苦労もあったようだ。
しかし、「逃げない、ブレない」の精神で、常に「真の患者利益とは何か」を自らに問いながら診療に当ってきた。

番組の中で、独立開業したての歯科医が、熊谷氏の教えの下、地元で予防歯科を中心に添えたクリニックを開業したものの、患者になかなか受け入れられずに苦悩するシーンがあった。

「真の患者利益」は、患者の理解に基づく共同作業でなければ実現できない。

虫歯を治すだけの方が、クリニックも患者も楽だ。短期的な患者利益になる。
しかし、長期的な患者利益ではないだろう。これでは根本的な虫歯治療にはならない。
だからこそ、地道な患者教育が必要なのだ。

これを見ながら、自分の仕事に置き換えて考えさせられることが多かった。

我々の「真の顧客利益」は何かと言ったら、つぶれない会社を作ることで、経営者やそこに働く方が豊かになることだと考えている。
それは税金の計算だけしているだけでは当然実現できないが、我々だけが騒いでも実現できない。
やはりお客様と方向を共有し、共同作業しなければならない。

熊谷氏は患者の一生の利益を考えて治療に当たる。
そのためには地道な患者教育を行う。

我々も経営者の方の一生をサポートできるよう、一歩一歩、妥協なく取り組もう。
当然、時間がかかるだろう。でも、だからこそ挑戦し甲斐がある。